9月22日から25日にかけて開催された第43回全日本大学選手権大会(日本ボート協会主催)で本学端艇部の男子舵手なしペアが優勝を果たした。男子舵手つきフォアは3位、男子舵手つきペア・男子舵手なしフォア・男子エイトは6位に入賞した。

男子舵手なしペアの室本亮大(社4)・浪江一貴(商3)組は予選から準決勝を全て1位で通過。しかし同様に1位通過を重ねて決勝に進出した早稲田大学が本学のタイムをわずかに上回っており、両校が直接対決する決勝は激戦が予想された。決勝では本学が序盤からリードを奪い、最後の500㍍で猛追をしかけてきた2位早稲田大学をも寄せつけず、7分00秒23という準決勝までを上回るタイムを出して優勝した。

 レース後、室本は「早稲田はいい意味で意識しており、決勝では負けないという思いで120%の力を出せた」と語った。浪江は「1位という実感がない。室本さんに連れてきてもらったようなもの」と感謝を述べ、「ペアを組んでからの期間は短かったが、コーチたちと考えて練習してきたおかげで実力がしっかりと発揮できた」と振り返った。表彰式では、両選手が「憧れであり神様のような選手」と話すオリンピアンの中野紘志さん(平23商)からメダルを受け取り、笑顔を見せた。

 また、今年は5年ぶりに1年生が出場した。「あまり重荷には感じず、のびのびと漕ごうと思った」と話す久富一史(くとみ かずし)(社1)は男子シングルスカルに出場。予選は5人中4位、敗者復活戦は4人中3位に終わったが「全国トップとの差を知り、さらに上を目指すいいきっかけになった」と振り返る。今後に向けて、高校時代から得意だったというスタートの良さを伸ばし、またレース後半でも競るための体を作っていくと意気込みを語った。

 2種目でメダルを獲得した一方、例年大きな期待を背負ってきた男子エイトが決勝進出を逃すなど悔しさも残った端艇部。11月には全日本選手権大会を控えている。