学食や購買部の利用、自動車学校の案内あるいは入学前の住まい探し。大学生協の提供するこれらのサービスを、利用してきた学生は多いはずだ。それでは、この生協の活動や経営を、学生の視点から支えてきた団体が存在することは、ご存じだろうか。生協を支える学生団体「一橋大学生協委員会MACO(マコ)」(以下MACO)の、知られざる活動実態に迫る。
 「大学生協と組合員(学生や教職員)の橋渡しをする」をスローガンとし、学生が運営する組織ではない生協に対し、学生目線から企画や意見の提供を行うMACO。学部1、2年生の計5人で活動する同団体は、アットホームな雰囲気の下、西キャンパスに位置する生協本部2階にて週に1回のミーティングを実施している。ミーティングでは、学生のニーズに主眼を置き、既存の生協のサービスを踏まえた新たな企画の立案を行う。話し合いを経て具体化された企画案は生協に持ち込まれる。そして生協から承認された案は、企画のターゲット層や実施日時、宣伝方法など、さらに細かい箇所までを生協側と協議し、詰めていく。以上のようなプロセスを経て、様々な企画が我々学生に提供されるのだ。今年実施された企画としては、6月の「モルック体験会」、10月の「食生活相談会」や「料理教室」が挙げられる。両企画とも、運動不足や乱れた食生活を改善したいとの、健康を重視する学生たちの声に応えて実現した。

生協委員会が活動を行う西キャンパス生協本部

 MACOでの活動のやりがいとして、大学への貢献を肌で感じられることを挙げたのは、同団体の委員長を務める鎌田さん(商2)。例えば、昨年同団体が購買部にて実施した「焼きたてパン企画」では、企画によってパンの販売数が増加したという。また、別の企画の開催後の利用者アンケートでは、多くの利用者から感謝や喜びの声を聞くことができた。数字の伸びやアンケート結果という、自身の活動の貢献ぶりが目に見える形で返ってくることが、MACOの活動のやりがいだと語ってくれた。また、社会人としてのマナーを学ぶ機会が多いことも、MACOの活動における大きな利点だと話してくれた。他の学生団体とは異なり、生協職員といういわば社会で働いている方との接し方・会議の進め方などを、大学生の内から学ぶことができるのだという。
 MACOは、新入委員の入会を年中歓迎しており、鎌田さんは、兼サーや上級生の入会も歓迎とする。その上で、小規模な団体のため、一人一人の意見が企画に反映されやすい、との同団体のアピールポイントも話してくれた。なお現在MACOでは、4月に入学する新入生向け冊子「MACO」の作成を進めており、同冊子の表紙の写真を公募する企画も開催しているという。同団体の公式X(旧Twitter)にて、公募された写真の中から、ベストショットを選ぶ投票に参加することができる。イチオシの写真を来年度の新入生に届けるためにも、投票に参加してみて欲しい。