【KODA祭パフォーマーに聞く】バルーンパフォーマーという仕事

 KODAIRA祭といえば、何を思い浮かべるだろうか。毎年客の目を引く多様な催し物が繰り広げられるなか、ひときわ子どもや女性客を中心に人気のあるイベントがある。ちびっこ企画で催されているバルーンショーだ。このイベントを盛り上げるバルーンパフォーマーのKey MAKOCHさんに話を聞き、バルーンパフォーマーという職業に迫った。


 大学2、3年生のころから風船やジャグリングに関心をもち、大道芸を見に行っていた。その際見た作品に心を奪われたのがきっかけでバルーンアートを始めた。
 以来、バルーンアートに熱中し、コンテストで賞を獲得したほかテレビ朝日の番組「ストリートファイターズ」に出演。周囲からの反響も大きく、番組を見ていた当時のKODAIRA祭実行委員がMAKOCHさんに声をかけ、パフォーマーとして携わるようになった。今では色とりどりの風船を巧みに操り、その華麗な芸で、来場者を10年ものあいだ魅了し続けている。

KODA祭でパフォーマンスをするMAKOCHさん

 そんなMAKOCHさんが大事にしているのは作品のオリジナル性だ。これまでほかのパフォーマーの作品と、自分のものが図らずとも被ったことがあった。知らぬ間にほかのパフォーマーのアイディアが自分の作品に入り込むことを防ぐため、ほかのパフォーマーの作品を見ないように気をつけている。
 また「最近は、作品が完成するまでの過程も撮影するようにしています。そのほうが、自分で考えて作ったことをアピールできるからです」と語る。特に独創性が出ていると思う作品に、任天堂の『スーパーマリオ』で有名なワリオや『ドラゴンボール』のセル、そして人魚姫などを挙げた。
 子連れの家族や女性が客層の大部分を占めているだけあり、一番人気はプリンセス系だ。なかでも、アリエルやラプンツェルの需要が高く、同じキャラクターでも簡単な作り方から難易度の高いものまで揃えており、客の混雑状況によって臨機応変に対応できるようにしている。
 バルーンパフォーマーの魅力は、客からダイレクトに感謝の気持ちを伝えられることにあるという。「前に来てくれた人がまた来てくれることもあります」とリピーターの存在も励みになっている。また、新しい作品が完成したときの喜びも、バルーンパフォーマーの魅力として述べた。
 
 MAKOCHさんの話では、バルーンパフォーマーとして活躍するまでの経緯について垣間見ることができた。来年のKODAIRA祭でのパフォーマンスに、早くも期待が膨らむ。