%e5%86%85%e7%94%b0%e5%ae%9f
戦没学生の一人、内田實さん

 今年度も一橋祭では、一橋いしぶみの会が一橋新聞部の協力のもとで企画展示「戦争と一橋生」を行った。今回の企画は戦没した10名の軌跡をまとめたパネルを中心とした展示、テーマ別トーク、戦時下の一橋学園と題した証言映像、学内の戦跡を巡るキャンパスツアーの四部で構成。三日間で延べ350名程の来場者が訪れた。来場者からは「戦没者数の数字だけを見せられるよりもリアリティーがあった」、「戦争が二度と起きないでほしいと実感した」などの声が聞かれた。

 パネルの制作に携わった一橋いしぶみの会の竹内雄介さん(昭49経)によれば昨年度の展示のために、戦没した一橋生について調べたところ、意外にも多くの資料があったという。彼ら自身が記した文章だけでなく、その学友が記録を残したものも多い。「戦没した学友の記録をわざわざ後世に残した先人がいるのだから、それを伝えることが我々の務めなのではないか」。竹内さんはこうした思いで活動している。

 今回の調査では予期せぬかたちで資料が見つかったり、遺族と連絡がついたりということが幾度もあった。竹内さんは「戦没者も自分が生きた証を今の一橋生に知ってほしいと願っているのではないか、と思うほど調査は順調に進んだ。今後もこの活動を続けていきたい」と語る。


 竹内さんは来年度の企画に向けて調査に協力する一橋生を募っています。興味のある方は一橋新聞部まで。来年度は満州やフィリピンに駐在していて徴兵された一橋生をテーマに展示するそうです。