一橋祭運営委員会やKODAIRA祭実行委員会など、一部の学生団体の活動資金は、学生らから集められた「自治団体連合費」によって賄われている。しかし、新型コロナウイルスの流行により、同費の納入率は低下の一途をたどっている。当紙では、自治団体連合費の現状と納入率上昇のための取り組みについて、2022年度学部協議会の中山凛会長(法4)にお話を伺った。

 自治団体連合費は、本学のイベントや部活・サークルの運営など、学生の生活に資する活動を行うための資金だ。新入生歓迎委員会、一橋祭運営委員会、KODAIRA祭実行委員会、一橋新聞部、体育会総務、文化団体連合の6団体が利用している。自治団体連合費は各団体の会計担当者と相談したうえで振り分けられており、各団体が毎年提出する会計状況を見ることでその使途を確認できる。

 同費の管理を行っているのは学部協議会だ。その成員は新入生歓迎委員会、一橋祭運営委員会、KODAIRA祭実行委員会のいずれかを経験した3年生から構成されている。学部協議会の主な活動は、掲示板の状況のチェックなど、大学構内の治安維持だ。また、学生支援課などからの要請や学内団体・学生個人からの相談・意見にも対応している。さらに昨年からは、年に1、2回ほど、自治団体連合所属団体の長と会計担当者を集めて定例会を行っている。

 中山さんによれば、コロナ禍で、自治団体連合費の納入率は減少傾向にあるという。コロナ以前は、新歓イベントで入金用の用紙を配布し、対面徴収と銀行振込での徴収を行っていた。納入率は極めて高く、2018年度には、新入生の約9割が納入し、800万円ほどが集まっていた。2019年度以降は減少傾向が見られたものの、平均して4~5割の納入率を維持していた。しかし、コロナ以後、対面徴収が難しくなり、2021年度の納入率は1割以下まで減少し、納入額も28万円にとどまっている。

 これに対し、学部協議会はさまざまな取り組みを行って、新入生へ納付を呼び掛けている。例年、新入生歓迎委員会主催のクラスオリエンテーションで自治団体連合費の説明と納入のお願いを行っている。また、大学合格者に送付する資料には、学部協議会が発行したリーフレットが同封されている。さらに、自治団体の長に対して、周知を依頼し、昨年度は団体内で納入のお願いに関するメール送信も行った。

 中山会長は、「各団体の活動は自治団体連合なくしては成り立たず、またその活動を通じて、学生全体に利益を還元している」と述べ、自治団体連合費の必要性を強調する。そして、学生たちに対し、「自治団体連合費の目的を理解した上で、まだ納入していない方にはぜひ納入をお願いしたい」と、呼びかけた。