2面卒業式

 3月21日、16年度の学位記授与式が兼松講堂で行われ、学部944名、修士課程294名の卒業生が母校に別れを告げた。

 午前に行われた学部の授与式で、蓼沼宏一学長は「大学は港のような存在。広い海に出るみなさんには数多くの困難が待ち受けていることだろう。己の知を駆使し、恐れることなく道を切り開いてほしい。そこで生まれた新たな課題を大学に投げかけてくれることが、理論と経験を踏まえた知の創造プロセスとなる」と式辞を述べた。卒業生総代の小塚満里鈴さん(法学部)は、「大学で学んだことを生かし、広い視座と柔軟な思考で、対立と分断の広がる世界の発展のために貢献する」と誓った。

 雨の降りしきる兼松講堂前には式典後、花道が作られ、在学生が先輩の門出を祝った。ソン・チャンヒさん(商学部)は、金融工学を専攻し、銀行に就職する。「サークルには入らず、勉強に集中した。正直なところ働きたくないが、頑張ろうと思う」。弓道部に所属していた女子学生(社会学部)は、「小さな大学だが、いろんなタイプの人がいて、小宇宙のようだった」と振り返り、母校を懐かしんだ。