8月1日、森有礼高等教育国際流動化センターが改組され、森有礼高等教育国際流動化機構(森機構)が新設された。併せて大学教育研究開発センターと国際教育センターの業務が再編成され、全学共通教育センターと国際教育交流センターが森機構の下に設置された。

 今回の改組では、全学を挙げて国際化に対応した教育体制の構築を目指す。その一環として、国際教育センター内にあった国際交流科目部門は全学共通教育センターに移管された。全学共通教育センターは全学共通教育科目に加えて国際交流科目も担当することになる。日本語教育部門と留学生・海外留学相談部門は、国際教育交流センターに残った。

 国際関係の業務を他の教育・事務組織に割り振る動きは、今回の改組だけではない。10月には国際課が教務課・学生支援課に吸収されることが予定されている。こうした業務の分散は、学生の約半数が留学生の立命館アジア太平洋大学などで成功しているが、国際教育交流センター長の阿部仁准教授は「一橋では時期尚早。逆に国際化推進力が弱くなるのではないか」と懸念を示す。

 一方、国際教育交流センターが森機構内に設置されたことで、機構内でのスムーズな連携が期待されるという。阿部准教授は「具体的な今後の動きは未定だが、全学共通教育センターと連携した留学プログラムの効果検証などを検討したい」と語った。