学食パス、アプリ移行  導入3か月、今後の課題は? 11月からは「ばしPay」も

 本学生活協同組合(以下生協)は9月1日、「学食パス」を「生協電子マネー」に移行した。加えて、11月1日には「ばしPay」を導入した。本紙は、移行の詳細や今後の課題について、小岩輝代さん(本学生協専務理事)にお話を伺った。
 従来の「学食パス」は交通系ICカードにチャージした分の金額を食堂や購買で使用することができたが、変更後、「大学生協アプリ」にチャージし、バーコードで決済する仕組みとなった。同時に、レジシステムも一新され、タブレット端末などが導入されている。

生協アプリの画面。
アプリは生協の会員証を兼ねる。

 この変更の背景には、全国の大学生協の合併がある。従来、大学生協は東京エリアなど6つのエリアに分かれていたが、4年前に統合された。そして今年、レジシステムが全国的に統一され、本学もこれに倣うことになったという。
 また、11月1日には同じくバーコード決済の「ばしPay」が導入された。「生協電子マネー」は従来の「学食パス」の性質を引き継ぎ、本学食堂と購買でしか使えない。それに対して「ばしPay」は書店などの全生協ショップで利用することができ、共通でポイントがたまるのが特徴だ。2023年1月からは、学内生協のレジでチャージすることが可能になる。生協としては、「ばしPay」でポイント還元を行いながら、数年かけて、「生協電子マネー」から「ばしPay」へ移行していく方針だ。
 今後の問題として、学生からはレジ前が混雑するとの声が上がっている。新型コロナウイルスの影響で従来の「学食パス」の普及率が30%ほど下落していたため、その移行先である「生協電子マネー」の普及率も低く、現金支払いが多くなっていることが一因だ。さらに、利用者が「生協電子マネー」の使い方に慣れておらず、円滑に支払いが進まないケースもある。
 小岩さんは、「バーコード決済は従来に比べ認証速度が速い。たくさんの人が利用してくれればレジの混雑は緩和される」として、普及させることを最優先の目標に掲げている。生協としては今後、キャンペーンの実施やSNSでの呼びかけなどを通して、利用者を拡大する方針だ。