社会学部の学部教育導入科目である「社会科学概論」が来年度から大きく変わる。科目は夏学期の「社会科学概論Ⅰ」と冬学期の「社会科学概論Ⅱ」の二科目に分割され、その授業体制も変更されることになった。

 これまでの「社会科学概論」は通年4単位の必修科目として、学部1年生を対象に開講されてきた。今年度までは町村敬志教授と渡辺雅男元特任教授の二人が指導を担当していたが、渡辺元特任教授の退任を機にその科目内容が大きく見直される運びとなった。

 中野聡社会学部長によると、「社会科学概論Ⅰ」は従来の「社会科学概論」と同様に高校から大学への転換教育を重視した内容になり、「社会科学概論Ⅱ」は担当教員の学問分野により近づいた内容になるという。両科目はそれぞれ一コマ2単位ずつの取得が必須となる。

 来年度、「社会科学概論Ⅰ」は町村教授が二コマを担当し、当面の間は同教授が指導を行う。それに対して「社会科学概論Ⅱ」は貴堂嘉之教授と田中拓道准教授がそれぞれ一コマずつ担当するが、翌年度以降は担当教員が流動的になる予定だ。

 中野学部長は今回の変更について、「初めてのことなので様子を見なければならないが、しばらくはこの体制で実施していく。通年4単位の『社会科学概論』は社会学部のカラーを表す講義として大きな意味があったと思うので、その精神は受け継いでいきたい」と語った。