3月9日、本学の前期入学試験の合格発表が行われた。発表時刻の午前10時を前にして、自分の合格を現地で確かめようとする受験生が続々と集まって来る。予定時刻より2、3分早く発表のボードが貼り出されると群がる受験生たち、そして見事合格を勝ち取った受験生には新歓の嵐である。胴上げや花道など各団体が用意した祝福行事は多岐に渡る。そんな中で喜びに浸る合格者たちに話を聞いた。
法学部に合格した稲垣大輔さんは三重県の出身。本学を目指した理由を尋ねたところ、高校の先生に文系で名が通った就職にも強い大学として勧められ、高校2年の3月に見学に来て「ここしかない」と思ったそうだ。
経済学部に合格した石原翼さんは「一橋」という名前に惹かれたそうだ。「私立のようでかっこいい名前だと思う」。入試で得意なはずの数学がうまくいかずに焦ったがなんとか合格できた。「大学ではコミュニケーション能力を鍛えたい」という。
さて、合格発表には本人だけで来る人もいるが、親御さんと来る人もいる。そこで今回は我が子の合格を喜ぶ親御さんにも話を聞いた。
法学部に合格した樋口夏実さんのお父さんは「国分寺に住んでいるので小さい頃から国立キャンパスに散歩に連れて来ていた。だからこの大学には強い思い入れがあったと思う。合格出来てよかった」と笑みを浮かべた。
商学部に合格した平野剛志さんは高校時代、寮生活をしていたそうだ。お母さんは「あまりベタベタしてプレッシャーをかけず、定期的に物を送ってあげるなど息子と適切な距離を保ったことがよかったのではないか」と語った。
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合格した皆さん、本当におめでとう。皆さんが誰よりも頑張ったのは言うまでもないが、皆さんが頑張れるように支えてくれた人への感謝を忘れることなく、有意義な大学生活を送ってほしい。一橋新聞部一同、皆さんのキャンパスライフが幸多きものとなることを祈っている。
2年生以上の皆さんは自分の合格発表の日のことを覚えているだろうか。合格発表には皆、各々のストーリーがあるだろう。たまには「あの日」を思い出して感慨に浸るのも悪くないかも知れないと、取材をしながら思ったのである。