ケゼレー・クレアさん(社3)は13歳の頃から日本語を勉強し、母国スロベニアの大学でも日本について研究していたという大の日本好きだ。アルプス山脈の南端からはるばる日本へやってきたクレアさんに、自身と日本の関わりを聞いた。
スロベニアでの日本の印象を聞くと「遠くにあってよくわからない国だと思う」と正直な回答が。そんな中でもクレアさんが日本に興味を持った理由を聞くと、笑いながら「話せば長いんだけど」と語ってくれた。
インテリアデザイナーの母が日本建築好きだったため、もともと日本に対してポジティブなイメージはあった。興味が深まったきっかけは、幼いころからやっていたフィギュアスケート。憧れのスケーターは浅田真央さんだというから、納得だ。2006年にスロベニアで開かれた世界ジュニアフィギュアスケート選手権では、フラワーガールを務め、浅田さんからサインをもらった。また、日本人のフィギュアスケートファンから桜の造花をもらったことも思い出に残っているという。「あのときの桜は今でも取ってありますよ」
日本文化で最初に興味を持ったのは、スケート仲間に勧められたアニメ『NARUTOナルト‐』。そこから日本のアニメ、ドラマを見始め、さらにその主題歌から日本の音楽へと、興味の幅を広げていった。ヴィジュアル系バンドにハマり、ゴスロリに興味を持ったこともあるという。
そんなクレアさんが今ハマっているのは日本のバラエティ番組だ。自身も街頭でスカウトされ、日本のバラエティ番組に出演したことがある。スロベニアでは海外ドラマの放映が多いそうで「日本のバラエティはくだらないことを真剣に探ったり発想が面白かったり、新しいことを常に目指している」と高評価。一押しの芸能人を聞くと「マツコ・デラックスさん」と答えてくれたが、一番共演したい芸能人は三浦春馬さんなんだとか……。
卒業後は日本での就職を考えているというクレアさん。スロベニアに戻るつもりはないのだろうか? 「スロベニアは綺麗なところだし、福祉も充実していて国としては好き。だけど日本の方が広いし、世界とも繋がっているからチャンスも多い。だから今は帰りたくないの」