一橋祭最終日の11月26日(日)、兼松講堂にてシンガーソングライターの崎山蒼志さんによるスペシャルライブが開催された。2021年にアルバム「find fuse in youth」でメジャーデビューを果たした崎山さんは、TVアニメ「僕のヒーローアカデミア」第5期(2クール目)をはじめとした数多くの人気作品の主題歌を書き下ろすなど、若者世代を中心に人気を集めている新進気鋭のアーティストだ。

兼松講堂でのライブの様子

 公演当日、満員の兼松講堂に暗転とともに登場した崎山さんは、今や彼の代名詞となったギターであるオベーション・アダマスをかき鳴らしながら、まず「塔と海」を披露した。続けて、個性的な歌詞が魅力の「舟を漕ぐ」と「覚えていたのに」を弾き語りならではのアレンジを加えつつ、歌い上げた。直後のMCで、歌詞を一部飛ばしてしまったことを謝った際には、会場が温かい笑いに包まれた。4、5曲目はともにYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にて披露した楽曲である、人気シンガーソングライターの石崎ひゅーいさんとの共作「告白」と初期の名曲「国」であった。ライブは、最新アルバムのリード曲である「i 触れるSAD UFO」やインディーズ時代から絶大な人気を誇る「ソフト」など、新旧の名曲を交えつつ、残すところ2曲となった。9曲目に演奏されたのは、TVアニメ『呪術廻戦』「懐玉・玉折」のエンディングテーマ「燈」で、歌い終わった際には、観客から大きな拍手が沸き起こった。最後に、当時15歳の崎山さんがインターネット番組で披露し、若くして世間から注目されるきっかけとなった、彼の原点ともいえる「Samidare」で幕を閉じたスペシャルライブ。兼松講堂にて多くの観客を魅了した崎山さんの演奏は、彼の今後の更なる活躍を確信させるものであった。崎山さんのこれからの活躍に目が離せない。