受験生相談会 未来の新入生に、バトンをつなぐ

 一橋祭の対面実施により復活した企画がある。3年ぶりの開催となった受験生相談会だ。本紙は、会を主催した受験生応援企画担当の辻貫太さん(法1)、田中徳力さん(商1)を取材した。
 受験生相談会は一橋祭の恒例企画として毎年開催されていたが、コロナ禍による一橋祭のオンライン実施を受け、2年間は開催されていなかった。しかし、今年は一橋祭が対面とオンラインを組み合わせて実施されたため、本企画も開催に踏み切った。
 本企画では、本学の学部1年生が相談員として、一般の受験生の進路相談にのった。今回は感染防止にも配慮して、対面に加えて、Zoomを利用して相談できる機会も作った。そのような工夫が功を奏したのか、来場者数は、当初の目標である275人を大幅に上回る376人であった。また、Zoom での相談にも10人が参加した。
 相談員側は、有志の学部生が担当し、約60人が参加した。相談内容に関しては、相談員の裁量に任せることも多かったという。
 新企画として行われた参考書譲渡会も大盛況だった。これは、本学学生が受験生時代に使った参考書を無料で受験生に譲渡するもので、100冊を超える参考書が2日間でほぼすべてなくなった。

参考書譲渡会の様子。
相談員たちが愛用した参考書が、受験生たちへ受け継がれた。

 最後に、辻さんに本企画に携わった感想を聞いた。今回は、2年間のブランクにより、対面開催のノウハウがなく、新しく参考書譲渡会なども始めたため、困難なことも多かったという。一方、相談会、参考書譲渡会ともに盛況で、来場者からは多数の感謝の声が寄せられたそうだ。田中さんは本企画に関して、「本企画に来てくれた受験生の力になれたらうれしいし、この企画がこの先も続いていってほしい」と話す。かつての受験生が今の受験生に思いを託す時間が、コロナ禍を乗り越えて、一橋祭に戻ってきた。

相談会当日の様子。
会場には多くの受験生が訪れた。