10月3日から9日にかけて、徳島県三好市吉野川中流域で、ラフティング世界選手権が開催された。本学のラフティング部ストローム会TAMAが男子ジュニア部門に出場、総合4位となった。
本大会は6人艇でのレースで、短距離のスプリント、2チームで競うH2H、決められたゲートを通過してタイムを競うスラローム、長距離のダウンリバーの4種目の合計得点で競う。
優勝という大きな目標を掲げて挑んだ本大会。第1種目のスプリントでは、「実力通りのタイムを出すことができた」と話す主将の田中涼太郎さん(商3)。しかし、世界の壁は想像以上に厚く、6位と苦戦する。この結果により第2種目H2Hの対戦相手はスプリント2位のアルゼンチンに。1回戦で敗退し、5位で初日を終えた。
第3種目のスラロームはTAMAの苦手種目だが、1走目では3位と種目別表彰台を狙える位置についた。しかし、2走目は他チームが調整力を見せてタイムを伸ばした結果、6位に終わった。
最終種目ダウンリバーは、TAMAが最も力を入れてきた種目。少なくともこの種目では表彰台に立ちたい、と強い覚悟で臨んだ。しかし、序盤はリードしたものの、途中で抜かされてからは追走に終始して5位となり、全種目が終了した。
総合4位という結果に対して田中さんは「もちろん世界一を目指してきた以上悔しい気持ちはあるが、自分たちの力を出し切ることはできたと思う」、乙竹基さん(商3)は「国内のジュニアでトップだからといって世界で通用するわけではなかった。同じレベルで戦えるライバルが必要」と語る。
日本開催ということも選手たちに影響を与えた。安積佑太さん(経3)は「部員、運営、当日のボランティア、多くの方が期待をかけ、応援してくださった。スプリント終了後、アスリートがよく語る『周りの人への感謝』の意味を心から理解した」と振り返る。
次回の世界選手権はアルゼンチンで開催され、春に選考会がある。今回のメンバーは全員引退し、次世代が出場予定だ。今後について益子拓也さん(商3)は、「無駄なく力を伝えて漕ぐという技術の向上だけでは、体格の勝る海外チームに敵わなかった。基礎的なパワー増強も必要。模索しながら、後輩なりのチームを作っていってほしい」とエールを送った。