SDS新入生インタビュー 阪本大知さん(SDS1)

 今年度4月より、本学に「ソーシャル・データサイエンス学部・研究科」(以下、SDS)が開設され、本学の5学部新体制が始動した。社会科学とデータサイエンスを融合した教育研究を行うSDSの設置により、社会科学の総合大学としての本学の教育がさらに発展することが期待される。学部設置一年目となる今春には、学部第一期生として67名・研究科修士課程第一期生として22名が迎えられた。今回、SDS学部新入生の阪本大知さんに、志望した経緯やSDSでの学びへの期待について話を伺うことができた。

 高校時代から情報やAI、データサイエンスに興味があったという阪本さん。高校時代には「野球とデータサイエンス」というテーマ研究に挑戦したことがあるそう。「日米のプロ野球リーグについて、野球選手の評価方法や、どういった選手が評価される傾向にあるのか」という分析に、様々な指標のデータを用いながら取り組んだ。「この経験を通して、データサイエンスへの興味がますます深まったと思う」と、阪本さんはSDSを志望したきっかけを振り返る。また、阪本さんは高校では理系だったが、人文社会分野にも興味を持っていたという。そのため、社会科学とデータサイエンスを組み合わせて学ぶことができるカリキュラムが本学SDS特有の魅力であると感じたそうだ。SDSを第一志望と心に決め、阪本さんはこの春推薦入試で念願の合格を手にした。

 そんな阪本さんがこれから SDSで学んでいく中で特に楽しみにしている科目の一つは、「AI入門」。現在主に関心を寄せているAI技術やデータサイエンスを、社会科学と結びつけてどのように実社会へ応用できるかということを専門的に学びたいと考えている。また、経営学や金融、哲学など、他学部で扱われるさまざまな教育科目への興味も尽きないという。

 「ソーシャル・データサイエンス」という研究領域に身を置くことには、どのような意義があるのか。本紙の質問に対し、阪本さんは「社会科学だけを学んでいても、データサイエンスの知識がなければ理論や知識をうまく現実に実践できないかもしれない。同様に、データサイエンスの知識のみを持っていても、社会に関する知見がなければ、データ分析の結果がどのような意味を実社会において持つのか理解しづらいのではないか」と語る。だからこそ、社会科学とデータサイエンスを一緒に学ぶことの意義は大きい、と自身の考えを話してくれた。

 インタビューの締めくくりに、これからの大学生活への抱負について尋ねた。阪本さんは「第一期生で、さらにSDS学部の唯一の推薦合格者であるというプレッシャーを感じることもある」と緊張感を漏らしながらも、「その分期待に応えられるように努力しようと思う」と、学びへの熱意をにじませながらコメントしてくれた。