6月12日・13日に第24回KODAIRA祭が開催される。今年度の全面的なオンライン開催にあたって、3つの企画が新設された。これらの立ち上げの経緯や活動の中での苦労などについて、各企画の実行委員に話を聞いた。
ディベート企画 渡邉翔太さん(商2)
――企画の概要を教えてください
本企画では、「きのこの山・たけのこの里」論争のような軽いテーマから、「ベーシックインカム」のような社会派のテーマまで、幅広い議題についての討論を1年生委員が行い、Google Formにおける視聴者投票によって勝敗をつけます。ディベートの様子はYouTube Liveで配信され、旧国立駅舎でも映像が流されます。
――企画が新設された経緯を教えてください
もともとKODAIRA祭実行委員会には新企画を作るチームがあり、昨年の夏頃から構想を練り始めました。ディベート企画は、活動を対面でもオンラインでもできるというメリットがあり、新企画として実現しました。
――企画の準備にあたり、どのような苦労がありますか
まず、例年活動しているパートであれば、ある程度前年度の経験や例を修正したり参考にしたりできます。しかし新企画はもともとのフォーマットがなく、イメージが湧きにくいという点には困難さを感じます。さらに、緊急事態宣言下では教室使用の許可が下りず、実際に本番を想定した練習やリハーサルを行えないのはつらいところですね。
活動場所に関しては、教室の使用ができない中、屋外の利用可能なスペースで練習したり準備したりするしかありません。前年度の例がないということについては、ゼロから企画を作り上げる難しさを逆に強みに変えることができると考えています。固まったイメージがないという自由な面を企画の柔軟さに生かしていきたいです。
――1年生委員の活躍について教えてください
本企画は、今年度の3学年体制の中では唯一1・2年だけの企画です。1年生は学年の壁なく2年生委員に接してくれるので、ディベート企画の活動は常にアットホームな雰囲気です。また、ディベートの進め方を自主的に調べるなど、活発に企画運営に参加してくれています。
――最後に、企画の見どころやアピールポイントを教えてください
「ディベート」というと少しお堅いイメージがありますが、私たちはエンタメ性も重視しています。軽めの議題にしっかりとしたデータをもって討論するという「真面目にふざける」をモットーにディベートを行います。敷居の高い配信ではないので、是非見に来てほしいです。
くにたちグルメスタンプラリー企画 宮田龍童さん(社3) 上杉篤史さん(商3)
――企画の概要を教えてください
「furari」というアプリを用いた、国立市の14の名店とのコラボ企画です。6月1日からの期間内に対象の店舗を利用すると、店舗にあるQRコードを読み取ってスタンプが1つ入手できるという、非接触型のスタンプラリーとなっています。3店舗をまわってスタンプを集めていただいた方には、参加賞として対象店舗で使えるクーポンが配布されます。まだ国立市の名店を知らない1・2年生をはじめ、その他の学生や地域の方々、国立市に住んでいない一般の方の参加もお待ちしております。
――企画が新設された経緯を教えてください
第24回KODAIRA祭はオンラインで開催されることとなり、費用をクラウドファンディングで集める運びとなりました。地域からの協力を得るにあたって、地域に根ざした企画をつくる必要があると考え、その一環としてグルメスタンプラリーを立ち上げました。
――企画の準備にあたり、どのような苦労がありますか
まず、圧倒的にマンパワー不足であるという点です。グルメスタンプラリーのメイン担当は我々2人のみなので、いろいろな店舗にお声がけする仕事も2人で手分けして行いました。20~30店舗にコンタクトをとりましたが、残念ながら断られることも時にはありました。しかし、試行錯誤を重ねながら、お店の方へ熱意が伝わるよう資料などを準備しました。また、協力していただくお店の利益が損なわれることがないよう、スタンプラリーのルールに穴がないかという検証を重ね、企画の詳細を緻密に詰めていく作業を行う必要があるのも大変な仕事です。
――新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言によって企画に影響はありましたか
当初は5月13日から開始予定だったのですが、緊急事態宣言の発令により、お店の営業時間が制限されたため、開始日を6月1日へ変更することになりました。お店側も大変な状況であり、我々としても心苦しい判断ではありますが、感染対策を万全にしたうえで行う必要があるため、このような決定をすることとなりました。非接触型のスタンプラリーのアプリを使っているということもありますので、参加者の方はしっかりとマスクを着けてお店を楽しんでいただければと思います。
――最後に、アピールポイントを教えてください
この企画は、スマホで参加できるという簡単さ・手軽さが強みだと思っています。また、対象となる店舗は、昔から一橋大学の学生や教員に愛されているお店から新しいお店まで、バラエティ豊かです。料理の美味しさはもちろんのこと、お店の方の優しさに触れて、国立という町そのものへの愛着を持っていただきたいと思います。この企画を通して、自分の居場所としての国立というものを再発見していただければうれしい限りです。
アミューズメント企画 鹿島直人さん(商2)
アミューズメント企画では、ポーカー大会とオンライン脱出ゲームの2つの企画を開催する。
♢ポーカー大会について
――ポーカー企画の概要を教えてください
ポーカー大会では各クラスから代表を2人ずつ募ってゲームをしてもらい、その様子をYouTube Liveで中継します。
――企画の準備にあたり、どのような苦労がありますか
本年はオンライン開催ということで、従来は会場にいらっしゃったお客様に参加していただいていたものを、オンラインに適した形にアレンジするのが大変でした。試合の様子を中継するにあたり、機材の手配や撮影のやり方、画面の配置など、初めて挑戦することが多くありました。さらに、ポーカーを対面で行うにあたり、感染症対策にも気を配っており、1年生の代表にゲームをしてもらうという形式に切り替えたうえで、新たに景品も用意しました。配信についても何度も撮影実験を繰り返し、より良い形で当日を迎えられるよう、改良を重ねています。
――1年生委員の活躍について教えてください
アミューズメント企画には18名の1年生が委員として参加してくれています。ポーカー企画では、1年生がディーラーや配信機材の操作を担当します。また、ポーカーに詳しくない参加者のために、大まかなルールや戦略などをまとめた動画を作成してもらいました。
――最後に企画の見どころやアピールポイントを教えてください
1年生の代表たちによる、熱い頭脳戦が展開されます。ゲーム自体を楽しむもよし、クラスの仲間を応援するもよし。皆さんも出場者と一緒になって大いに盛り上がっていただきたいです。
♢オンライン脱出ゲームについて
――続いてオンライン脱出ゲームの概要を教えてください
Zoomを活用し、一般のお客様に参加していただきます。テーマは「風変わりなハイジャック犯」です。自動操縦の飛行機が何者かに乗っ取られてしまい、無事目的地にたどり着くために数々の謎を解いていく、というのが大まかな筋になっています。見事最後までクリアした方には景品もご用意しています。
――新設企画としてどういった苦労がありますか
オンライン脱出ゲームは、完全に初めての試みでした。実際に自分たちでゲームを作ることになったのですが、どうすれば楽しんでもらえるのか、試行錯誤を繰り返しました。
――では、そのような苦労をどのように乗り越えていますか
実際に担当者たちが、企業の開催しているオンライン脱出ゲームに参加し、それを参考にしつつ、ゲームを完成させました。一つ一つの謎はもちろん、全体のコンセプトまですべて、1年生委員が考えてくれました。
――最後に企画の見どころやアピールポイントを教えてください
脱出ゲームは、オンライン開催の中、お客様方に直接参加していただける珍しい企画ではないかと思います。出題される謎は決して簡単ではありませんが、知識よりもひらめきや思考力を重視した問題になっているので、どなたでもお楽しみいただけます。個人参加も、グループ参加も大歓迎です。
皆さんのご参加を心からお待ちしています。