THE IKKYO SHIMBUN

伊沢拓司さん 本紙独占インタビュー

 KODAIRA祭でトークショーを行った伊沢拓司さんにインタビューした。多方面で活躍するバイタリティの源や、今後の展望を語ってもらった。

――YouTuberにタレント、CEOと幅広い分野で活躍する伊沢さん。その行動力の源泉は何でしょうか。
憧れですかね。小学生時代から僕は、元ブラジル代表のサッカー選手・ロナウドからポケモンマスターまで何にでも憧れ、何にでもなりたがる 欲張りな人間でした。開成高校でクイズを始めたのも、ある物知りな先輩への憧れからでした。それが自分の行動原理だと意識するようになったのも、ちょうど高校時代ですね。クイズの大会で結果を残せたとき、なぜここまで頑張れたんだろうって振り返ると、自分の中にこの感情が強くあったことに気づきました。

――それではもし、別のものにあこがれることがあったとしたら、何になっていたとお考えですか。
今と変わらない気がしますね。僕は今でも、クイズで食っているという意識があまりないです。あくまで教育関連の仕事をするサラリーマンで、その仕事の一環として、テレビに出て、自分の会社の広報をしているという意識を持っています。なので、クイズがなくても今と同じようにサラリーマンをやっているのかなと思っています。ただ、クイズがなかったら僕はここまで考えを広げることができなかったと思います。高校の頃からクイズを通して出会ってきた人たちが、僕を大人にしてくれたと感じているので。

――今後、出演してみたいテレビ番組などはありますか。
より多くのクイズ番組で解説役として出たいと考えています。かつてクイズはマジックのようなもので、クイズ王と呼ばれる人たちの強さの秘訣とか、なぜそういう答えが導き出されるのかといった部分のタネ明かしはされてきませんでした。しかし、現在は状況が異なっています。クイズという文化を広めるために、ロジカルな解説が必要なんです。だからこそ、僕が現在「東大王」でやらせていただいていることを、さらに多くの場でしていきたいなと考えています。

――最後に、一橋大学の印象を。
初めてキャンパス内に入った大学が一橋でした。一橋は思い出の場所であるとともに大学というもののイメージを作ってくれた場所でもあります。


伊沢拓司(いざわ・たくし)
ウェブメディア「QuizKnock」代表を務めるクイズプレイヤー、YouTuber。『東大王』をはじめ複数のテレビ番組にも出演している。東京大学経済学部卒業。