学生団体が本学に嘆願書提出 コロナ禍の課外活動制限見直しを求める

※本記事中の村上さんの所属学部に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。(2021年8月2日更新)

 本学体育会総務と、文化団体連合が、7月12日、学校当局にメールで「学生団体に対する課外活動許可に関する嘆願書」を提出した。嘆願書は、大学側のコロナウイルス感染症対策における課外活動の在り方の見直しを求めるもの。賛同団体は35団体に上る。ただし、一橋新聞部は協賛していない。嘆願書提出の経緯について、発案者である合唱団ユマニテの団長の村上孝道さん(商3)に話を聞いた。

 「学生団体に対する課外活動許可に関する嘆願書」(以下、嘆願書)は、まん延防止等重点措置・緊急事態宣言下における対面での課 外活動可否の判断基準に関して、大学側の対応が非合理的であり、学生側の意見や嘆願に対して十分な回答がなされてこなかったことを主張し、その改善を求めるものだ。
 主な主張は感染対策ガイドライン作成の意義の喪失、他大学の課外活動団体との対応の差の非合理性、「大会2週間前からの活動を許可する」という制限の不適切さ、学内の屋内・室内施設の貸出再開要求、嘆願書に対して大学からの公式の回答要求の5点である。他大学がサークル活動を再開する中、他大学と比べて感染者の少ない本学のサークル活動が禁止されることの非合理性や、『大会の2週間前から』では大会がない部の活動再開の見通しがたたないことを訴えている。その他、各団体の現在の活動状況、大学側への主張、大学側の対策の改善策が提示されている。
 
 村上さんが所属する合唱団ユマニテは、昨年3月に対面活動が禁止されて以来、今年の春に屋外で小規模の練習を数回行った以外は、オンラインで活動している。オンラインではタイムラグがあるため、コロナ禍における長期の練習制限は合唱団にとって大きな負担だ。重点措置や緊急事態宣言でいつから合唱団としての活動ができるか見通しがつかない不安の中、友人たちと6月半ばに嘆願書提出を視野に入れて考え始めた。
 当初は音楽系の団体のみの予定だったが、協賛団体を探しているうちに、体育会系や、他の文化系団体も活動できていない現状を知った。それからさまざまな団体に声をかけ始め、協賛団体が集まってから、嘆願書を作り始めた。多くの団体の声をまとめ、感染症対策の配慮をしながらの文書作成は慣れないことが多く、大変だったそうだ。
 村上さんは「大学側から良い返事が返ってきてほしい。活動状況が変わる希望はあると思っているが、何か具体的な成果が得られるか正直不安ではある」と心情を語った。