【19年度就職】就職率97.28%

 本学キャリア支援室がまとめた、2019年度本学学部卒業生の進路状況が明らかになった。就職者数を就職希望者数で割った就職率は97・28%で、昨年度より0・26㌽増加した。卒業生1000人のうち、就職は859人、大学院等進学は81人だった。

データ提供:一橋大学キャリア支援室

 
 業種別では「金融」が首位を守ったが、就職者数に対する割合は3・0㌽減少した。2位は「サービス業・その他の業種」で、2・3㌽増加した。昨年3位の「貿易商事」を抜き、3・8㌽増加した「情報・通信」が3位に浮上した。
 
 キャリア支援室は、19年度の就職活動における大きな変化として、いわゆる「就活ルール」廃止を指摘する。18年に日本経済団体連合会は、21年度3月卒の学生の就職・採用活動からは「採用選考に関する指針」を策定しないと発表した。これにより採用選考活動の開始が早まると懸念されたが、実際はおおむね例年通りのスケジュールだったという。しかし、今後の採用選考活動においては日程の早期化が進み、春に集中する採用活動だけでなく、通年採用も浸透するだろうと予想している。
 
 20年度以降の就職活動で関心の的となるのが、新型コロナウイルスの影響だろう。キャリア支援室によれば、コロナ禍でオンラインでのセミナーや面接が一気に普及した。こうした動きは、特に初期段階での選考手法として、今後も定着すると考えられるという。学生側には一長一短だ。利点としては、面接会場までの移動費用や移動時間を削減できる点を挙げる。しかし問題点は、直接人に会ったり現地を訪れたりする機会が減ったことだという。そのため、納得感を持って就職活動を進めることが難しくなった面も見られた、とコメントした。