KODAIRA祭1日目、兼松講堂で伊沢拓司さんによるトークショーが行われた。トークショーは主に本人トーク、質問コーナー、クイズ対決の3部構成。伊沢さんは軽快なトークで会場を盛り上げた。
本人トークでは「新入社員・伊沢拓司の研究」と題する「研究発表」が行われた。東大入学後は勉学に励んだものの、一人暮らしを機に一変。自堕落な日々が続いたという。そんな伊沢さんがWEBメディア「QuizKnock」を設立したのは、大学院進学を決めた大学4年生のとき。知人からWEBメディアについて耳にした際、クイズを通して能動的に情報を受け取ってもらうという新しいメディアの形をひらめき、商機を感じて設立に踏み切った。
楽しいから始まる学び
しかし大学院時代は、軌道に乗り始めたQuizKnock運営と研究との両立に悩んだという。
大学院を中退しQuizKnock運営に集中することを選択した決め手は「楽しいから始まる学び」というコンセプトを見つけたことだった。このコンセプトは「人を動かすにはただ楽しんでもらうことだけを目指すべき」という思いから着想を得たという。そして伊沢さんがQuizKnock運営だけでなく、メディア出演や講演活動など、さまざまなことをして生きていくきっかけにもなった。
このコンセプトに基づき、伊沢さんは「○○に役立つから勉強しよう」といった価値観の押し付けはしない。自身の活動を通じ何らかの学びや楽しさの共有といったプラスの影響があればうれしいが、自分が遊びとして楽しいと思うものを伝えていければそれでいい、と語る。
観客参加型コーナーも
質問コーナーではさまざまな角度からの質問が挙がった。「起業にあたり気を付けるべきこととは」という質問には「自分だけでできること は限られているため、積極的に人に頼ること」と回答した。さらに自身の経歴にちなんだ「なぜ経済学部を選んだのか」という質問には「かっこよかったから」と回答。会場が笑いに包まれた。
続くクイズ対決のコーナーでは、会場から選ばれた3人が早押しクイズで伊沢さんに挑戦。クイズ番組さながらの緊張感の中「歴史」「アニメ・マンガ」「ひらめき」の3ジャンルから各1題と、一橋大学に関する問題の計4題が出題された。結果は伊沢さんが全問正解、クイズ王の貫禄を見せた。
対決後に設けられたプレゼントコーナーでは、伊沢さんから新たにくじで3人が指名され、本人直筆のサイン入り著書が進呈された。