1月、本学ア式蹴球部OB会である酉松会は、小平国際キャンパスのグラウンドを人工芝化するプロジェクトをアメリカンフットボール部クリムゾンのOB会と共同で発表した。工事開始は2020年1月、竣工は同年3月の見込み。
このプロジェクトにより、サッカー場、アメフト場、野球場を含むグラウンドのほぼ全域が人工芝化され、競技用のラインも設置される。
さらに、準硬式野球部の要望により、中央の鉄製やぐらが外側に移動する予定。男女ラクロス部やサッカー同好会、ソフトボールサークルPeanutsなど、グラウンドを使用する他の団体との調整の結果、ラクロスのラインやナイター設備の設置、備品の置き場の確保なども計画されている。
同会が人工芝化プロジェクトを立ち上げた背景には、グラウンドの劣化、および昨今の人工芝の品質向上と価格の低下がある。
小平国際キャンパスは1996年に授業が行われなくなって以降、大学の予算がほとんど割り当てられていない。グラウンドは長年にわたってメンテナンスされず、浸透性や勾配に問題が発生している。そのため、公式戦を開催することは難しかった。ア式蹴球部員は常にアウェイでの試合を強いられており、部内から改善を求める声があったという。
また、人工芝は近年改良が進み、かつて導入が議論された際に心配された芝の硬さによる転倒時のけがの発生も少なくなっている。価格も低下し、寄付でまかなえる範囲の予算で工事が行えるようになった。
工事予算は2億4000万円。同会は組織的な寄付募集活動を行う予定だ。ア式蹴球部・アメリカンフットボール部の現役部員、その保護者、卒業生から募る。
不足分は企業やその経営者からの大口寄付でまかなう方針だという。有力な資金提供元の候補には、グラウンド改修・新設の工事費用を条件付きで一部負担した例がある、東京都サッカー協会も挙げられている。寄付金の募集は、今年9月末に完了する予定。