【MOS】スウェーデンデイ開催 来場者多数

 6月12日、スウェーデン大使館(東京都港区)でスウェーデンデイ2018が開催された。スウェーデンデイは10年以上にわたって毎年、本学公認学生団体MOSがスウェーデンの文化発信のために開催している。

 今年度のテーマは「イノベーション」。当日は四つの講演と四つの団体による展示が行われた。参加者は社会人が中心だが、学生も多く訪れた。今年度は、スウェーデンと日本の国交樹立が150周年を迎える記念すべき年とあって、来場者数は200人を超えた。
 会場では、イケア、車椅子製作会社のペルモビール、スウェーデン研究の第一人者である明治大学の鈴木賢志教授、財政学などを専門とする横浜国立大学伊集守直准教授が、イノベーションをテーマに講演を行なった。全ての講演で持続可能性と創造性が取り上げられ、この二つがイノベーションに必要不可欠な要素だと強調された。
 イケアの広報担当者はイケアがサステイナビリティを会社のコアに据えていることを説明。それに対して、環境に配慮した製品を作ることにはコストがかかり、企業の利益に反するのではないかと意見が上がった。しかし、サステイナブルな製品を作ることは顧客のニーズを満たし、さらにはクリエイティビティやイノベーションにつながるため、会社の利益になると話した。
 また、鈴木教授はスウェーデンの厳しい自然環境が、少ない資源を工夫して使う習慣や、持続可能性を重視する土壌を作ったと分析した。

企業・団体 ブースも盛況

 大使館のホールではMOSやペルモビール、園芸用品販売会社のヴェクスセットジャパン、スウェーデンでMOSと同様の活動をするパートナー学生団体のExchange Japan(EXJ)が展示を行った。EXJのブースにはスウェーデン人の生の声や、国の現状を知ろうと、ひっきりなしに人が訪れた。
 来場した赤岡愛さん(大妻女子大学短期大学部・2)は「スウェーデンの文化、ライフスタイル、食べ物全てに興味がある。現在就活中で、このイベントを通してぜひスウェーデンの企業に就職をしたいと思った」と意気込みを話した。
 このイベントを主催したMOSは2001年からEXJと提携。相互のホームステイを通じて、お互いの国で相手国のビジネスと自分の国の学生を繋ぐこと、文化の相互理解を促進することの二つを目的として活動している。このイベントを開催するにあたっては、3ヶ月かけて多くの企業と交渉を重ね、13の企業の協賛を得た。
 今年度は1年生がたくさん入ったMOS。現MOSリーダーの矢野義武さん(社3)は「今後のMOSを新入生がどんどん盛り上げていってほしい」と期待を寄せた。