16年度就職率97.7% 就職率・就職先ともに大きな変化なし

16年度進路状況 本学キャリア支援室がまとめた、2016年度本学学部卒業生の進路状況が明らかになった。就職者数を就職希望者数で割った就職率は97・70%で、昨年度から0・16㌽上昇した。

 昨年度に引き続き大卒者全体に対する求人倍率も上昇しており(リクルートホールディングス「ワークス大卒求人倍率調査」)、それを背景に本学の就職率も上昇したものとみられる。

 就職者数は850名、大学院進学者は74名だった。大学院進学者は一昨年度、昨年度の91名、94名と比べ低い水準にとどまった。

 就職者を業種別にみると「銀行」が128人で11年連続のトップ。昨年度3位だった「サービス業・その他の業種」が「電機・機械その他製造業」を抜いて2位となったが、金融・製造業が就職業種の割合のうち約半数を占めるなど、全体の傾向に大きな変化は見られなかった。

 本学キャリア支援室の三浦美樹特任講師は求人倍率が上昇しているからといって、就職活動が楽になっていると考えないでほしいと話す。全体としての求人倍率こそ上がっているものの、従業員規模が1000人以上の企業においては、1・0倍を下回り続けている。

 また、2017年卒者から面接の解禁日が2カ月早まった点も指摘する。以前と同じく3月1日から採用広報活動がはじまる一方で、面接の解禁日は8月1日から6月1日に早まり、以前は2~3回設けられていたエントリーシートの受付を1回限りとする企業が増えた。試行錯誤できる時間が減って、本当に志望したい業界や企業を見極めることが難しくなっているという。

 三浦特任講師は2019年卒者に向け「売り手市場と言われるが、一橋生でも苦労は多々ある。納得のいく就職活動をするためにも、興味・関心をふまえて自分自身の就職先選びの基準を考えることが重要だ」と語った。